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住宅を表現する面積について

2022.2.15マメ知識

色々な面積の表現について

はじめに

建物を建てる時や購入するとき、またはリフォームを行うときに色々な面積の表現を目にすることがあると思います。○○面積って言われてもどこか分からない。どういう目的でその面積の話をしているのかわからないという方のために面積に関する表現をまとめてみました。

建築面積

建築面積は「建坪」とも呼ばれ、住宅建築時の建ぺい率に関わる項目です。航空地図のように真上から建物と土地を見たときに占める建物の面積が算出対象であり、建築物を平面的にとらえ、建物が占める最大の範囲を計測します。専門的には「水平投影面積」と呼ばれる算出方法で後述の屋根水平投影平面積も同様の考え方で計測を行います。通常1階部分の面積が建築面積に当たりますが、1階がカーポートの場合や2階の方が1階よりも大きい場合は2階の面積で計算がされます。

色々な面積の表現について

上記図の黄色で示した面が建築面積です。今回の図ではバルコニーを建築面積に含んでいませんが、バルコニー下部に柱がある場合やバルコニーの両脇に壁がある場合は建築面積に含まれます。

延床面積

延床面積は建築面積とは違い、1階と2階(あれば3階)の床面積を足したものです。土地面積に対するこの延床面積が容積率と呼ばれるものです。ただし、1階カーポートや地下室など面積に、応じてこの面積から控除される緩和措置もあるので、単純に床面積から容積率が算出できるわけではありません。しかし、ほとんど場合ではこの延床面積が容積率の算出につながります。

色々な面積の表現について

塗装面積

塗装面積とは聞きなれない言葉ではありますが外壁塗装を行う際などに算出する面積のことです。こちらは実際に現地を測定しながら外壁の総面積を算出し、玄関ドアや窓といった開口部の面積を差し引きます。図面の数値や実測での数値をもとに計算し、どこを塗るかというお客様の希望とともに算出する必要があるため、現地調査が必須となります。

色々な面積の表現について

また、延床面積から算出する簡易的な方法もあります。

色々な面積の表現について
この際の係数は「1.11.3」を取ることが多く、これは床面積の合計に1030%の面積を足したものが概ね外壁の面積であるという標準化された家づくりのルールや経験則を基にした算出方法です。どうしても概算としての計算になってしまうため、実測での計算を行う方がより正確な面積を割り出すことが出来ます。

屋根水平投影平面積

屋根水平投影平面積は建築面積と近いニュアンスで考えられる面積です。上から屋根を平面的にみた面積です。この時、屋根の勾配や凹凸(谷や山)は考えません。単純に上からみた四角形、または三角形の組み合わせとして平面的に屋根を計測します。建物面積と比べて、庇や軒先などの建物からの出っ張りが含まれているので一回り大きな面積が通常計測されます。屋根水平投影平面積と建築面積(水平投影平面積)の違いは、前者が屋根を、そして後者が床を水平に見立てて面積を算出しているという点です。

色々な面積の表現について

屋根面積

屋根面積は実測で算出することもありますが、上記4の水平投影平面積から屋根勾配の伸び率を乗算して算出することが可能です。水平面積に伸び率を掛け合わせることで、屋根面を仮想した面積を計測することが出来ます。

色々な面積の表現について

勾配-伸び率一覧表

色々な面積の表現について

本日は住宅に関わる面積から5つを紹介いたしました。今日触れた内容はあくまでも概念的な部分です。実際の住まいの形や大きさなどによって、面積に含まれたり含まれなかったりと様々な規則が住宅を取り巻いています。家の話で面積に関する言葉が出たときは上記の図をイメージしてみてください。

色々な面積の表現について

 

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